軽業師は新撰組隊士!


楓は恥ずかしさで目に涙を溜める。

(っうぅ…。一日で恥ずかしいことが二回も…っ。)

そんな楓を見て、土方は少し慌てる。


「わ、悪い。泣くほど嫌だったか。」

「え、ぅわ!」


ゴシゴシと、自らの着物で楓の涙を拭く土方。

荒々しいが、優しい。


「別に…嫌じゃなくて、恥ずかしかっただけ…といいますか…。だから泣いてません!」

「そ、そうか?」

「そうです!だから早くご飯作って、早く食べましょう!お腹が減りました!」

「お、おぅ。」


恥ずかしさでヤケクソになった楓と、たじたじになった土方。


それを一部始終見ていた原田は


「(お似合いだな。でも、ちょっとじれってぇなぁ。)」


と、ニヤニヤしていた。



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