軽業師は新撰組隊士!


気が変わったというのは、どういうことだろうか。
嫌われていたのではなかったのか。


「まぁ、そんなことは置いといて。一番組に入りますよね、楓?」


「え、あの…それは、その…。」


「嫌なのか?そんなら八番組に入ろうぜ。僕も楓に入ってほしい。」


「えっと…だからその…。」



自らの組へ勧誘する沖田と藤堂に、混乱する楓。

楓は困って土方を見ると、土方は察してくれたようで、頷いた。

そして


「楓は一番組に入れ。」

といった。

沖田はどことなく優越感に浸ったように藤堂に言う。


「平助、残念でしたね。」


「もー、なんでだよ副長サン。こんの年寄り。」


「ぁ゙あ゙?誰が年寄りだガキ。」


「オッサン。」


「チビ。」


「あーもう!一番組ですね!分かりました!分かりましたから言い争いはやめてください!」


なんだか土方と平助の不毛なやりとりが始まったので、楓が間に入って止めた。



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