それぞれの一週間【完】


 side:萌



「萌ちゃんばいばーい!」


――今日は日曜日。

先日の高校3年初めてのテストで赤点だった私は、補修のため学校に来ていた。


数時間に渡る補修が終わり、教室を出て行く私に廊下付近の席に集まって話をしている男子達が、間延びした声と笑顔で手を振ってくる。



「ばいばいまた明日ね。」


私も笑顔で手を振り返せば、顔を真っ赤にさせてはしゃぐ男子達。

それにクスリと笑えば頭上からかけられる低い声。



「嬉しそうだね。」

「そんなことないよー。」


ちょっとムスッとして不機嫌そうな顔で私を見下ろすのは、付き合って3ヶ月になる彼氏の吾妻くん。


あ。眉間に皺寄ってる。



吾妻くんは2年の時同じクラスで、ジャンケンで負けた者同士。

一緒にクラス委員をしたことで仲良くなった。


無愛想だけどほんとは優しい人。学年が変わる前に告白されて、私も彼が好きだったから即OK。

逆に。それを吾妻くんば本気じゃない゙って思ってるらしい。

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