それぞれの一週間【完】


 side:陽菜



「陽菜、」

「なんですか?」


――初めに言っておけば、私の家は両親が共働きで幼い頃から夜は一人だった。

そんな環境が十数年も続けば、一人の晩ご飯も当たり前に慣れたし。大学生となった今にしては一人暮らしなんて当然のような感覚だ。



「これ焦げてるよ。」



そう言って、卵焼きを口に運びながらダメ出しするのは、私が通う大学の一つ上の先輩。


ここは……私が一人暮らしをするアパート。



翔太先輩とはサークルで知り合い、意気投合した私と先輩は、それはもう自然な流れで付き合うことになった。


それから早6ヶ月。



先輩は私の家で毎朝。毎朝、朝ご飯を食べる。そして一緒に大学へ向かうというのが日課のようになっている。

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