運命に導かれて


「お父様っ。私がこのままここに残れるようにきちんと頼んでくださいね?」


「わかっている。それより例の女のことはかたがついたのか?」


目に入れても痛くない娘にアーロンの目尻は下がりっぱなしだ。



「ええ。もちろん。ルカ様と私は深い関係だって事実を伝えてあなたに構うのは珍しいからでいずれ飽きたら迷惑になるだけだからさっさと帰ればって言ってやったわ。次期プリンセスは私だもの。」



「今の話は本当か?」



キャハハハと高らかにジェシカの笑い声が響く談話室に


バン!と乱暴に扉が開けられたのは一瞬のことで


怒りに満ちた声に途端にジェシカは青ざめる。





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