崩壊家族
洋介…。

彼の瞳が、私を見つめる。

私、洋介を好きになってよかった。

洋介を好きになったから、こんなにも世界が広がっているんですもの。

私には、洋介しかいない。

洋介以外、何もいらない。

「……私で、いいの?」

そう言った私に、
「ああ、もちろんだ」

洋介が言った

「本当に?」

「本当だ。

でなきゃ、言わないよ。

さゆりは、俺の全てそのものだから」

「洋介…」

私も、あなたの全てそのものよ。
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