こちらミクモ探偵事務所

「申し遅れてすみません。
私は加々美 早裕(かがみ さゆ)と言います」

加々美早裕と名乗った女性は頭を下げた。

茶色のスーツに身を包み、長い髪を後ろで一つに縛った綺麗な人だ。

この前の電話を掛けてきた人と同じに思えない。

「私は閑田羽兎です!大学生やってます!」

羽兎も自然と笑顔になる。

そんな中でも紘哉は自分のデスクで本を読み、顔を上げようとしなかった。

早裕と羽兎はすぐに打ち解け、そこだけ女子会のような雰囲気が漂っていた。

< 10 / 392 >

この作品をシェア

pagetop