【完】 After Love~恋のおとしまえ~



暑い、暑い、夏の夜。

二人きりの公園で、サトシと私の恋花火。


最後の火の花が咲き終わるまで火の玉が落ちないようにと、必死になるサトシが、どうしようもなく愛しく思えた。

そして――

二人で花火をのぞきこんでいた私たちは、ふいに、どちらからともなく顔を上げ。

見つめ合い――

初めてのキスをした。
 

線香花火の玉が最後まで落ちなかったのかどうか……

瞳を閉じている私たちが、見届けることはなかった。

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