今夜、俺のトナリで眠りなよ
 今日は、食事会だ。

 夫の母と、私の両親を家に招いて食事をする。

 結婚して3カ月が過ぎて、生活も落ちついてきたし、親を呼ぼうと優樹さんが企画した。

 きっとどんな夫婦生活を送っているのか。互いの親は心配しているはずだから、と。

 私は朝から、下準備と掃除に追われた。優樹さんは仕事が残っているらしくて、早朝に出かけて、親が来る前には戻ってくると言っていた。

 私が朝からバタバタしていたせいか、一樹君が二階から降りて来てくれて、掃除や料理の手伝いをしてくれた。

 一樹君は、私が思っている以上に器用な人だと知った。

 料理もしたことがないのかと思っていたけど、やったことがあるみたいで、慣れた手つきで包丁を使いこなしていた。

 まるで料理人みたい。トントントンとリズミカルに野菜を切り分け、さくさくと料理の下準備を進めてくれた。

 午後5時に、夫のお義母さんが来て、その数分後に私の両親が訪ねてきてくれた。

 お義母さんと私の両親が、談笑している中、次々と料理や飲み物を運んでいく。

 一樹君は、居間にあるソファにごろんと横たわって雑誌を読んでいた。

「まあ、手の込んだ料理ね。どこかにデリバリーでもしたのかしら?」

 お義母さんが、テーブルに並んでいく料理を見て声をあげた。
< 40 / 135 >

この作品をシェア

pagetop