こちらミクモ探偵事務所3

終業式


日差しが強い。
とにかく暑い。

教室にいようが、廊下にいようが暑さは変わらない。

避暑地を探すために、廊下へ出たのは不正解だった。

紘哉はロッカーを開けると、奥の方から本を取り出した。
最近人気の海外ミステリー作家の本だ。

「おーい!紘哉!」

ロッカーを閉め、教室に戻ろうとした紘哉の背中に声が掛けられた。

彼は無言で振り向く。

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