窓際のブラウニー


今日の夜、どんなおやすみメールを送ろうかと考えていた。



その時、夫の携帯電話から大きな音で着うたが流れた。


その歌は、若者の間で今一番流行っているとワイドショーで言っていた曲。

いつも夫の携帯の着信音は、ダウンロードされたものではなく、最初から入っているクラシックのような曲だった。




ビクッとした夫。



その時点でもう怪しかった。





携帯の画面を見た夫は、私もお義母さんも知っている会社の後輩の名前を出した。



そして、仕方がねぇなぁと呟きながら、リビングを出た。



お義母さんは、クイズ番組を見ながら、笑っていた。


いいや、違う。


お義母さんは、テレビなんて見ていない。





私を…笑ったんだ。



夫に女がいるかも知れない可哀相な私を見て、笑った。






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