やっぱり、好きだ。
3時間飲み放題コースで存分に呑んで、歓迎会はお開きに。
「サヤ子センセはどっち方向??」
お店を出ても、安田は私の隣にいた。
「私はN町だからあっちー」
お酒が入り、ほろ酔い気味のダラっとした指で、ザックリとした方角を大雑把に差すと
「サヤ子センセもN町?? 俺もー。考える事一緒だねー。学校から近からず遠からずの所選んだでしょー」
『じゃあ、一緒に帰ろ』と安田が私の腕を引いた。
「俺もN町」
割って入った声に、急速に酔いが覚める。声の主は青山くんだったから。
まさか青山くんまでN町在住だったとは・・・。
「あの、桜井先生と朝倉先生はどちらにお住まいなんですか??」
青山くんは、到底私と一緒になど帰りたくもないだろうと、『じゃあ、3人で帰りましょう』とは言わず、話を逸らす。 違う話をしている間に、バラけて帰る言い訳を考えようと桜井先生と朝倉先生に話を振ると、