Cotton Candy【ベリカ限定】
あたし達は、携帯の番号とアドレスを交換した。


「メアド教えるの、あんなに嫌がってたのにな!」


雅にからかわれて、思わず不機嫌な表情を見せたけど…


そんなやり取りすら、嬉しかった。


帰り際、家まで送ってくれると言った雅に断り、また会う約束をして、彼の家を後にした。


歩きながら空を仰ぐと、雲一つ無い群青色が広がっていた。


雅から貰った写真の紫陽花とよく似た綺麗な空の下、あたしは軽い足取りで家に帰った。


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