プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
「仕事に行っている間はどうするんだ」

ギク、として、彼と目を合わさないように私は答える。

「CEOが見て下さるって……休暇は3日間、残りの2日間の朝晩はメイドさん達交代で。ミシェルにもそう伝えました」
 と言いかけると、彼の表情はさらに厳しくなった。

「君には甘い。祖父も……ローレンスのファミリーも。それで、君は昔から人が良すぎるんだ。ミシェルに押しつけられて。昔からそうだった。大体、全部面倒見るならともかく、どうして僕には相談しない?」

「……ごめんなさい」

 彼は本気で怒っている訳じゃない。でも、こういう時は逆らわない方がいい。


 だって逆襲が来るの分かってるから。

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