月夜の翡翠と貴方
第三章

依頼屋、貴族、変化




知らなくていい。


貴方の目的も、

明るく笑う姿の裏にある、貴方の真っ暗な深緑も。


手紙の送り主だって。

知らなくていい。

知らなくていいの。


私と貴方は、互いを知りすぎてはいけない。

だから、だから。

...お願い。

どうか、私に隙を見せないで。






...昨日の私は、どうかしていたのだと思う。


感情に身を任せて、何処まで口走ってしまったのだろう。

正直、忘れてしまいたい。


ルトが、確かに優しかったのは覚えているけれど。

今の私には、恥ずかしいことこの上ない。

穴があったら、入ってしまいたいほどに。


しかし、ルトは昨日の夜の事をなにもいって来ないから。

なんだか落ち着かないような、それでいてほっとしたような。


< 205 / 710 >

この作品をシェア

pagetop