君と恋に堕ちた事について
「今日は、和食なんだな。」


オレは、ネクタイを外し腕捲りをすると、床にあぐらをかいた。


すると、携帯電話が鳴った。

着信が[友紀子]と表示されていた。


麻実は、台所へ向かった。

「どうした?」


「ご飯どうするの?」


「あ、悪い。取引先と呑んで帰るから。」


「そう。今度からは早く連絡してね。」


「あぁ。じゃあな。」


電話を切ると同時に、麻実が台所から戻って来た。


少し怒ったような顔をしていた。


なんで、ここに来る前に妻の友紀子に連絡しなかったのかと悔やんだ。


「食べよう。冷めちゃうから。」


麻実は、まだ少し怒っているようだった。


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