ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
第1章

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「ぎゃああああぁぁぁぁっ」


見知らぬ部屋でふと我に返ったあたしは、自分の姿を見おろして、思わず悲鳴をあげた。


一糸まとわぬ姿。

ちょっと……あたし、なんで……なんで、ハダカ?


そして、目の前には知らないオジサン。

いや、おじさんってほどの年でもない。30歳前後ってとこ?


(誰?)


何? これ?

ここどこ?



「ちょっと、何これっ」


必死でわめきながら、布団を引っ張りあげた。

ベッドの周りを見回すと、あたしのジーパンやTシャツが点々と散らばってる。

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