ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
「あたし、甘ったるいもの好きじゃないんだ」
克己はがっかりするかと思いきや、妙に納得したようにうなずいた。
「あのさ。柚希ってさ」
「うん」
「……もしかして、拒食症とかだったりする?」
「え? 何を突然」
あたしは首を横に振った。
「拒食症ってあれでしょ、食べても吐いちゃったりする病気のことでしょ。
あたしは少食気味だと思うけど、別に吐いたりはしないから。病気じゃないよ」
「……そっか」
軽くうなずく。
「お弁当箱もいつも小さいしさ。
甘いものも一切食べないし。
ちょっと痩せすぎじゃないかと思って、心配になっちゃって」
(痩せすぎ――?)
克己はがっかりするかと思いきや、妙に納得したようにうなずいた。
「あのさ。柚希ってさ」
「うん」
「……もしかして、拒食症とかだったりする?」
「え? 何を突然」
あたしは首を横に振った。
「拒食症ってあれでしょ、食べても吐いちゃったりする病気のことでしょ。
あたしは少食気味だと思うけど、別に吐いたりはしないから。病気じゃないよ」
「……そっか」
軽くうなずく。
「お弁当箱もいつも小さいしさ。
甘いものも一切食べないし。
ちょっと痩せすぎじゃないかと思って、心配になっちゃって」
(痩せすぎ――?)