座敷わらしのしのぶちゃん♪
取り敢えず、アキさんに言わなきゃ…。


違うか、まずは110番それ警察か?


火事は火事は……えっと、えっと119番!!


アキさんは今、保育園にいるし、落ち着け私。


今、家の中は無人だよね?


誰もいないーーーー


あっ、ダメだ。


もしかして子猫のミイちゃん家の中とか?


まずい、助けなきゃ。


ミイちゃんに何かあれば園児たちが………。


気づいたら私はアキさんの家に飛び込んでいた。


家の中に飛び込むと中は真っ白だった。


うわっ!!


火はまだ上がってないけど、すごい煙……


どうしよう視界が悪すぎる…。


それにすごい臭い。


く、苦しい…かも。


だけどミイちゃんを助けなきゃ。


持っていたハンカチで口を押さえながら煙を少しでも避けるよう低い姿勢でミイちゃんを探す。


「ミイちゃん…ゲホッ……」


「ミイちゃん、どこなの?ゲッホゲホゲホ…」


視界が悪くてよく見えないよ。


「ミイっ、返事しなさいっ!」


「にゃあ……。」


「ミイちゃんなの?」


今、鳴いたよね?


目を凝らしてよく見ると、キッチンのテーブルの下でミイちゃんは小さく丸まっていた。


「ゲホゲホ……おいで。ほら、もう大丈夫だよ。怖かったね。」


声を掛けるのにミイちゃんは来ない。


かなり警戒しているようだ。


そうしている間もどんどん煙が出てくる。


一瞬、たち眩む……。


うっ……さっきよりも息が……苦しい…。


気が段々と遠のいていく気がする……。


ダメダメっ。


今、ここで私が倒れる訳にはいかない。


しっかりしなきゃ!


だけど…煙がく、苦しい……


んーーーーー………………


…………   ………




………









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