跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
黄田川さんにネクタイを掴まれて、気道が急に狭くなり、息が苦しくなる。



「全く」



黄田川さんがネクタイから手を離すと、慌てて俺は回りの酸素を吸いまくった。




「で、飲んだだけか?それから二人でお泊りとか…」



「・・・」


そうなればよかったけど。

俺は桜瀬さんにフラれた身。


「俺と桜瀬さんは唯の友達です…」



「友達?」



「早い話…フラれました・・・」



黄田川さんは口角を上げて、皮肉な笑みを浮かべる。



「そうか・・・フラれたのか…緑川」





< 29 / 203 >

この作品をシェア

pagetop