ビロードの口づけ 獣の森編


 扉を開けるとミユが笑顔で出迎えてくれた。
 ジンは仕事に戻ったという。
 クルミはミユと一緒に奥の部屋に向かった。

 片付けを再開しながらミユが笑顔で話しかけてきた。


「これが終わったら刺繍を教えて頂けるんですよね?」
「えぇ。一緒にしましょう」
「きゃーん。楽しみーっ。張り切って片付けちゃおーっと」


 嬉しそうなミユの笑顔にクルミも目を細める。
 そして、ジンの手助けになる事が見えたような気がした。

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