椿ノ華



素敵な人だと思うのは、本心だった。

あの日から少しだけ、気になっている。


「…出来たらまた、お会いしたいですね」

「…そうか」

「優しい方ですし。お話してて楽しかったですから」

「…近いうちに会えるだろう」

「え?」


どういう意味か聞き返す前に、
葵は立ち上がって階段を上って行ってしまった。



…近いうちに、会える?



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