身代わり恋愛

「今日は、ありがとう」



公園でわかれようと思ったのに、一馬は家の近くまで送ってくれた。



「また、なんかあれば言えよ?」



「うん、ありがとう」




一馬は、最後まで元気のない理由を聞かなかった。



そういうところも含めて、今日は感謝。



「じゃあ、またな」



「うん、バイバイ」




一馬の背中を見送り、私も家路へと足を進めた。



一馬は、家まで送ってくれるっていったけど、なんだかそれは申し訳なくて断った。



っていっても、家はすぐなんだけどね。




楽しいと、久しぶりに感じた時間はあっという間で、すっかり空も夕焼けに染まっていた。

< 68 / 108 >

この作品をシェア

pagetop