薇姫/獣帝



コンビニについて、ドアを開けて外に出た。



『運転、ありがとうございました』


「え………あ、ぁ……」



運転手の人はびっくりしながら曖昧な返事をしてきた。


『來哉もありがとう』


「あぁ……」



『………じゃあな』





そう言ってコンビニから家の方向に踵を返し、歩きだした。









「ーーーもう、戻れねぇぞ」










來哉がこんな事を呟いていたのを知ってるのは、







運転手だけ。




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