セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
「結婚は…」



俺は語尾を濁し、頬杖を付いた。



『娘に会ってくれ』と彼女は言う。

彼女は遠まわしに俺に結婚も範疇に入れておいて下さいと言っているんだ。



「どうした?孝典」



「…俺の父親のコト知れば…彼女はどうするだろう?それでも…結婚を考えるだろうか?」



「…8年前のコトを言ってるのか…まぁ…佳世は資産家のお嬢様だったし…仕方がない…それにお前の罪じゃない」




「…だけど・・・俺にはいつも父親の影が付いて回る…」


それに俺は…佳世の…



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