上司と上手につきあう方法【完結】
「あのさ、気にしないで、私のぶんも、観光してきてよ……げほ……」
測ってみれば、熱は38度に届かないくらい。けれど、もともと体温の低い私にとっては高熱だ。
朝食もパスして、フロントで薬を貰って少し休んでいたけれど、一向に体調は戻らなかった。
そして紗江子と伴ちゃん、二人とも出かけられる準備はしたものの、私がお布団から出られないものだから、部屋に残ったままだ。
せっかくのフリータイムにこれは申し訳ない。
「でも~」
渋る優しい伴ちゃんを見て、紗江子が私を見下ろし「美琴も、一人で寝てたほうが気が楽なんじゃない?」とフォローしてくれた。
ナイス、紗江子!
「うん、そうなの。二人で出かけて来て」