政略結婚~天使に導かれて~
「なんだって・・・そんな・・・・・」

「今日、愛から連絡があって、もしかすると!?っていうから、
 二人で、検査薬で確認してばかりだったんです。」

「・・・・・俺が、もっと早く、栞と別れていたら、こんな事には
 ならなかったのに・・・・愛・・・・ゴメンな・・・」

その時、医師が処置室から出てきた。

「島津さんのご主人ですか?」

「はい、そうです。先生、愛は、大丈夫なんでしょうか?」

「はい、今は落ち着いてますが、傷は大したことはなのですが
 今回の事で、ショックを受けたのが原因だと思われますが
 奥様は、流産してしまいました。
 処置もきちんとできましたので、今後の妊娠には影響がないでしょうが
 暫くは、安静にしてください。
 あと、傷の具合と、出血が多かったので、貧血が出ているので、1週間ほど
 入院してもらいます。
 あと、警察の方が、お見えになって、話を聞きたいそうなので
 お願いします。」

「はい、先生、愛をお願いします。」

「楓ちゃん、申し訳ないが、警察と話をしてくるから、愛の側に
 いてくれるかな!?」

「はい、任せてください。」

辛そうな颯太を見ながら、楓は、今回の事に、ため息しか出なかった。

警察の聴取も終り、愛の病室に入って来た颯太は、

「楓ちゃん、ありがとう。愛は、どんなかな?」

愛を心配する颯太を見た楓は、颯太が本当に愛を愛していることを
実感した。

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