政略結婚~天使に導かれて~
「本当に、息子のせいで、申し訳ありません。
 大事な娘さんを傷つけてしまって・・・・」

颯太の父、豊がそう言いながら、土下座をして西園寺人々に謝った。

颯太も、父と一緒に土下座をし、一緒に頭を下げた。

その様子を見た、竜太郎は、

「島津さん、頭を上げてください。とにかく、どうしてこうなったのか
 説明して欲しいんです。愛は、何故刺されなくてはならなかったのか!?」

「はい、説明します・・・」

颯太が、皆の前で、説明しようとしたとき

「・・・・・んっ・・・ん・・・・・」

「愛!・・・・愛!・・・」

颯太が、愛に駆け寄り、愛の手を握った。

「んっ・・・そ・・う・・た?」

「うん、俺だよ。愛、痛くないか?」

「うん、大丈夫。ごめんね、心配させて・・・・」

「愛・・・・俺こそ、ゴメンな。まさか・・・・こんな事になるなんて」

「ううん、仕方ないよ。颯太のせいじゃないから・・ねぇ、颯太
 泣かないで・・・ねっ!」

愛はそう言うと、颯太の顔に手を伸ばし、颯太の涙を拭った。
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