止まない雨はない
かおりにこんなメールを送ってくるような女がいたとは…
こいつの周りのいた女は類は友を呼ぶと言葉通り、かおりに似ている性格の奴ばかりで…
こんなかわいらしいメールを送るような子たちではない。


かおりもよく付き合っていられるな…
どう考えても人格を作っているように感じるな。このメールの送り主は…


「恭哉…あんたまた変な考えしてるでしょ。
 この子はこれが本当の姿の女の子よ。
 しかも、私が妹のようにかわいがっている子なの…」


正直意外だった。
かおりがこんなのを相手にしていて、それをまた可愛がっているなんて…
ああ、そういえばさっきの花やであった“ゆり”という子はこのメールを
送りそうな感じだったなぁー…

って俺はまた何を考えているんだよ。んったく…


かおりはそんな俺の姿を見ていたようだった。

主役が到着してから、二時間もたたないうちに誕生日会はお開きとなり…それぞれ帰宅した。


それからの俺は仕事も忙しく、
花屋であったあの“ゆり”の事を思い出すことはなかったが、
今までのように適当に女と遊ぶこともなくなっていた。





恭哉side end
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