止まない雨はない
私はかおりちゃん達に別れを告げて、駐車場まで歩きだした。
駐車場までは歩いて5分くらい。
もちろん、迷子にもならなかった。



駐車場で待っていると一台の普通の車の後に続くようにしてタクシーが来た。
私の前を普通の車が通り抜け、そしてタクシーは私の前で止まった。


「笠原さんですか?」


タクシーの運転手さんは私に声をかけてきた。
ハイという意味で、うなずくと後部座席のドアを開けてくれた。
そして、私はそのままタクシーに乗り込み帰宅した。




このとき、私をじっと見ていた人がいたことに気がつかなかった。
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