【完】結婚からはじまる恋《2》
「先ほどのお客様はどなたですか?社長」




「大江弁護士事務所の下っ端弁護士だ…」



俺はヤツの名刺を適当にデスクの引き出しに押し込んだ。




「優也…コーヒーを頼む」




「承知しました」




優也は給湯室に姿を消していく。




高井田の言っているコトが真実なら俺も親戚連中が見る前に遺言状を見たい…




遺産の配分に興味はないが…嫌な親戚に遺産を奪われるのは気分が悪い。



高井田の目的は俺の会社の顧問弁護士の座。


大手の会社の顧問弁護するだけでも、報酬が増える。金目当てだろ…きっと。


弁護士も腐るほど居る時代。


昔は高収入な職業だったが、今は違うからな。
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