恋愛ターミナル

高校からの親友の二人は、もうすぐ10年にもなると言うのに相変わらず月に1回は会ってる気がする。


ちょっと乙女思考の亜美や、サバサバしてそうで実はネガティブになりやすい凛々。
そんな二人と私は、全然似通ってるところなんてないと思う。

それでも、こんなに長く居れるということは、人間て、似た人だけが長く続くわけじゃないんだなぁと実感したり。

それぞれ、理解しがたいところがたくさんあるけど、イイ意味で口を挟み、そして自分だけじゃ行きつかない答えに導いてくれたりする。


恋愛にしてもそう。


凛々なんかは特にすぐ口にするから、私が不倫をしてると聞けば、「非道徳」だの「時間の無駄」だの好き勝手言ってくる。

でも、その言葉の根底に、偽らない自分をさらけ出して付き合ってくれてるということと、私を心配する想いから、と私は解釈してる。


「……結婚、か」


他人の結婚を否定したりはしない。

この間結婚式に招待されたいずみにだって、心から祝福した。


ただ、『結婚』というものに、自分があてはまらないだけ。
そして、あてはまりたいとも思わないのだから、やっぱり私はこのまま一生を過ごせばそれでいい。


< 116 / 170 >

この作品をシェア

pagetop