復讐のkiss
でもなぜ、和解しようとはしなかった?

話しをすれば、条約を結べば、

ジェヘティ王国とも、上手くやって行けたはずだ。


ジェヘティは、戦を嫌う国だ。

話し合いをもってすれば、

両親も、死なずに済んだのに。


そう思うと、いたたまれない気持ちになった。


・・・王宮に入り、

一番奥の大きなドアの前で、

ラメセスは足を止めた。


「ジェフティ様、こちらは、王のお部屋になります。

貴方の部屋はあちらでございます」


ジュセフがジェフティを案内する。

しかしジェフティは私を心配そうな顔で見つめた。


「ミラ王女」


「・・・大丈夫」


大丈夫。その根拠は、

私の懐に隠し持っている、

父から貰ったお守り。

ジェヘティ王国の紋章が入った、短剣。

それがあるから、大丈夫だと・・・
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