復讐のkiss
「意外とばれないのもなのね」

隣にいるジェフティにそう言った。



「ばれてもらっちゃ困るんですよ。

いくら剣が使えても、実際の戦は、

これが初めてなんですから」

そう言ったジェフティが、溜息をついた。



「今日は、戦はないが、

敵軍の領域に入る・・・

いつ襲われるかわからないから、

覚悟してるんだぞ、ミラ」

真剣な表情で、そう言ったのはラメセス。



「はい、この馬にまたがった時から、

覚悟は出来てます・・・

でも、この剣は私が持っていてもいいんですか?」

そう言って剣に触れた。



「ミラが扱うのが一番妥当だと判断した。

切れ味もいいが、何より軽い。

他の物では重すぎるだろうから」

そう言って微笑んだラメセス。


…この剣は、

普段はラメセスが扱っているもの。

イスタの紋章が入った、王の剣だった。
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