同期が急に変わったら…。〜将生side〜


『…っ!将生!』




少しだけ抵抗するいずみを

優しく抱きしめたまま

若干、無理のある言い訳ををする。




別に寒くもないが、


『いいだろ?寒いから。
なんもしねぇって。』


『ちょっと〜、課長、セクハラ〜。』



こいつ。

余裕あんじゃねぇかよ。

冗談まじりのセリフが言えたか?





俺は、

黙って早く寝ろ、と言って

ただ、いずみを抱きしめていた。




俺も、やや緊張はしているが、

いずみの鼓動も早い。


動揺してんだな。






俺は、優しくいずみの名前を呼んだ。


『いずみ?』

『なに?』


いずみの声も優しく聞こえた。


『いずみ。』

『なによ?』

『おやすみ。』

『うん、おやすみなさい。』

『ん。』




胸がグッと締め付けられた。





こうして、

お前を抱きしめる俺の事を

ちゃんと意識するようになれよ。




いずみを抱きしめている腕に

もう少しだけぎゅっと力を入れて、

抱き寄せた。




おやすみ。




いずみの暖かい温もりを感じながら、

眠りについた。





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