甘いのくださいっ!*香澄編追加しました*
坂下さんに甘いものは
食べないようにねって
言われたけどーーー
きっと、
櫻やに行くなって事なんだろうけど……。
やっぱり、これは別の話なんだよねぇ。
ってゆーか、
別腹?
結局、いつもの癖で
櫻やに来てしまった。
店に入るといつもの店員さんが
「いらっしゃいませ」
と、出迎えてくれた。
ほっ……。
今日はいつもの店員さんがいる。
良かったぁ。
店員さんがいれば、サトルさんに会わずに
買って帰れそう。
「今日からあじさいが入りましたよ。
本当は来月からなんですけどね。」
店員さんの言うあじさいを見るとーー
「うわぁ~綺麗……」
ガラスケースの中に置かれた、
あじさいの花を型どった和菓子は
キラキラと輝いていた。
「当店のあじさいは
白小豆と大福豆製のこしあんのまわりに
色とりどりの錦玉(きん ぎょく)と言う
色を着けた寒天を散らし
あじさいに見立ております。
うちのは、この七色の色彩が
自慢なんですよ。」
その少し年配の店員さんは
まるで自分の事を自慢するかのように
嬉しそうに説明した。
「トキさん、まるで自分の
手柄みてぇだな。」
「坊っちゃんっ、
そ、そんな手柄だなんて……。
坊っちゃんの作る和菓子は日本一、
いえ、世界一ですよ。」
「トキさん、やめろよ。
目の前の客が引いてる。 」
「クスクスっ」
「なんだよ、何がおかしいんだよ。」
「たって、坊っちゃんって……。」
「うるせぇなぁ。
しゃあねぇだろ。
これでも老舗の跡取りなんだし。
トキさん、あじさい包んでやって。」
トキさんと言う名の店員さんから
あじさいを受けとると
またいつもの川沿いのベンチへと
やって来た。
和菓子職人つきで…………。
食べないようにねって
言われたけどーーー
きっと、
櫻やに行くなって事なんだろうけど……。
やっぱり、これは別の話なんだよねぇ。
ってゆーか、
別腹?
結局、いつもの癖で
櫻やに来てしまった。
店に入るといつもの店員さんが
「いらっしゃいませ」
と、出迎えてくれた。
ほっ……。
今日はいつもの店員さんがいる。
良かったぁ。
店員さんがいれば、サトルさんに会わずに
買って帰れそう。
「今日からあじさいが入りましたよ。
本当は来月からなんですけどね。」
店員さんの言うあじさいを見るとーー
「うわぁ~綺麗……」
ガラスケースの中に置かれた、
あじさいの花を型どった和菓子は
キラキラと輝いていた。
「当店のあじさいは
白小豆と大福豆製のこしあんのまわりに
色とりどりの錦玉(きん ぎょく)と言う
色を着けた寒天を散らし
あじさいに見立ております。
うちのは、この七色の色彩が
自慢なんですよ。」
その少し年配の店員さんは
まるで自分の事を自慢するかのように
嬉しそうに説明した。
「トキさん、まるで自分の
手柄みてぇだな。」
「坊っちゃんっ、
そ、そんな手柄だなんて……。
坊っちゃんの作る和菓子は日本一、
いえ、世界一ですよ。」
「トキさん、やめろよ。
目の前の客が引いてる。 」
「クスクスっ」
「なんだよ、何がおかしいんだよ。」
「たって、坊っちゃんって……。」
「うるせぇなぁ。
しゃあねぇだろ。
これでも老舗の跡取りなんだし。
トキさん、あじさい包んでやって。」
トキさんと言う名の店員さんから
あじさいを受けとると
またいつもの川沿いのベンチへと
やって来た。
和菓子職人つきで…………。