【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜

満君の元彼女の豊島さんが

経理部に出向して

1ヶ月が経とうとしていた。

満君は相変わらず忙しくて

ゆっくり会える時は少ないものの

極力お互いに都合をつけて

会えるように努力したり

キスしたり、抱き合ったり

スキンシップを大切にしながら

愛を深めていた。



心配していた豊島さんの事も

花菜子に簡易休憩所で

励まされた日から

数日後の昼休みに豊島さん本人から

「私は確かに笠置主任の元彼女ですが
このSコーポレーションに
出向したのは主任目当てだとか
野村さんから横取りを狙ってるとか
根も葉もない噂が立ってますが
私は主任が野村さんと
お付き合いしてるのを知ってますし
私も彼氏がちゃんといますし
別に嫉妬してませんから
噂を信じて不安にならないで下さい。」

と、あの時と同じ

簡易休憩所で食事を摂っていた

私や花菜子の前で断言してくれた。

「…噂されて、私も迷惑してたから
言えて良かったです。」

と、3歳年下の私達に

丁寧な口調で話す豊島さんは

本当に綺麗な人だった。

豊島さんが出て行った後

「そこまで言って貰えたなら
これでもう、何の迷いもないね!!
豊島さん、彼氏がいるんなら
笠置主任と何の間違いも
起こらないに決まってるから
これで一安心だね。
良かったね…羽美花。」

そう言って花菜子は喜んでくれた。

私が満君と豊島さんとの事で

ヤキモキしているのを知っていて

励ましてくれていた大切な友人。

「…うん。ありがとう。」

私も久々に何かスッキリして

ココロから笑顔を浮かべる事が出来た。
< 61 / 320 >

この作品をシェア

pagetop