愛おしい2人のXmas〜やっぱり愛おしいSS〜

急いで浴槽の栓をして

湯沸かしスイッチを押した。

リビングへ戻り、窓を見ると

あっ…綺麗。

外では雪がチラついていた。

ホワイトクリスマスかぁ…。

その時、エプロンのポケットから

ブーッ…ブーッ…と

メールを知らせるバイブが鳴った。

スマホをチェックすると


『雪見てるか?あと10分で帰れる。』


大好きな貴晶さんからのメール。


『はい、見てます。
気をつけて帰ってきて下さいね。』


返信して、キッチンへ戻って後始末。

早く顔が見たいな。

1人ではやっぱり何となく寂しい。

早くお風呂であったまって欲しい。

そう思っているうちに

“ピーンポーン”

インターホンが鳴った。

モニターを見ると貴晶さんだ。

もう帰ってくる。

濡れた手を拭いて玄関へと向かう。


鍵がガチャリと開いて

「…ただいま…茉優莉。」

私の愛おしい人がドアを開けて

玄関に入ると、後ろ手で鍵を閉めた。

「…おかえりなさい。お疲れ様。」

笑顔で出迎えた私の前に

「…クリスマスプレゼントその1。」

と、私の目の前には

ピンクや黄色など

色とりどりの花であしらわれた

プチブーケが差し出された。


思いがけないプレゼントに

私の顔も綻んで、笑みが溢れた。
















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