ベリーズ文庫大賞 開催期間:2015年11月30日〜2016年3月下旬

<第5回テーマ> ワケあり恋愛
『ワケあり恋愛』をテーマにあなたが思い描く
“ドキドキする恋”を小説にしてください。
今回のテーマは『ワケあり恋愛』。外から見れば順風満帆なカップルや、一見、赤の他人のようなふたり。そんなふたりの裏には誰にも言えないワケがあったりして…。イケメン社長と内緒のオフィスラブ、クール部長と偽装恋愛、俺様御曹司との政略結婚…。様々な“ワケあり”恋愛があると思います。そんな『ワケあり恋愛』を、あなたなりのストーリーで表現してください。ドキドキするラブストーリーを期待してお待ちしております!

受賞作品発表

大賞

賞金10万円+ベリーズ文庫から書籍化
『となりの専務さん』 降川みつ/著

優秀賞

賞金5万円+ベリーズ文庫から書籍化
『俺様社長の愛でる花』 鈴ゆりこ/著

優秀賞

賞金5万円+ベリーズ文庫から書籍化
該当作なし

佳作

図書カード5000円分
『好きのキセキ』 なるへそ/著

※受賞には至らなかったものの、支持を集めた作品を佳作として選出しました。

受賞おめでとうございます!!

講評

作品講評

『となりの専務さん』降川みつ/著
ラブコメ調で展開されるストーリーのテンポの良さは抜群で、ぐいぐいと物語に引き込まれました。キャッチーなタイトル、ユニークな設定、登場人物の好感度も高く、爽快な作品でした。表ではクールでSな専務の、優しい素顔。このギャップをもっと書き込めば、より専務の魅力が出るでしょう。後半にライバルが出現した際にも、男らしい言動がもっとほしかったところ。ヒーローの魅力が作品の重要なポイントとなりますので、これからの作品ではぜひ意識してください。
『俺様社長の愛でる花』鈴ゆりこ/著
ヒーロー響の俺様っぷりが、彼の行動やセリフから感じられ、終始ドキドキさせられる作品でした。チャラ男演じる響ですが、実はずっとヒロインの花だけを想っていたというしかけは女性の心をつかむこと間違いなし。ヒロインの花はそんな彼に翻弄されますが、彼女の真っすぐな性格は、読者の共感を得るでしょう。響のいい加減さを強調したいためか、ところどころにややオーバーな表現があるので気をつけてください。
『好きのキセキ』なるへそ/著
ヒーローの一途な想い、揺れ動くヒロインの心模様、実母の余命宣告などの、ストーリーを盛り上げる要素が巧みに盛り込まれていて、完成度の高い作品でした。ただ、審査では“ドキドキ”よりも“泣ける”“切ない”といった意見の方が多かったために佳作とさせていただきました。次回はベリーズ文庫の“ドキドキする恋あります”というコンセプトを一番に意識して作品に取り組んでいただきたいと思います。

全体講評

第5回の開催となりました『ベリーズ文庫大賞』。今回は2回目となる新人限定賞。パワー溢れる209作品のエントリーをいただきました。ご応募いただいた作家の皆様、作品を読んでくださった皆様に感謝申し上げます。
審査は、書籍編集部、Berry's Cafe編集部、販売部の計6名で行いました。

今回のテーマは“ワケあり恋愛”。ベリーズ文庫では人気の題材のひとつですが、受賞作を含め、新しいネタを取り込んだ“ワケあり恋愛”の作品が多く集まりました。その中で、審査員一同は、募集の時点であげた以下の5つの選考ポイントをベースに、新人らしいパワー溢れる作品を求め、選考に臨みました。

  • ドキドキするか?
  • 登場人物のキャラクターは強いか?
  • 設定におもしろさがあるか?
  • 作品の完成度はどうか?
  • ストーリーに自分なりのオリジナル性があるか?

1は絶対に抑えてほしいポイント。そして今回は新人限定ということで4よりも、3と5において力の強い作品を意識して選考させていただきました。ここで意外と皆さんが弱かったポイントが2。最終選考に残った作品でも2を完璧にクリアしている作品が少なかったのが事実です。物語の主役であるヒロインとヒーローのキャラクターがしっかりと描かれていることは、作品の魅力がアップされる重要なポイントとなるので、今後は意識して取り組んでいただければと思います。

以上の選考ポイントをベースに審査は進み、最終的に残った作品は9作品。そして最終審査の結果、大賞、優秀賞、佳作それぞれ1作品、計3作品が選ばれました。選外の作品でも、前述したように、あと少し選考ポイントを意識すれば、可能性のあった作品が多くありました。テーマ、選考ポイントを意識しつつ、ベリーズ文庫のコンセプトを今一度理解していただき、今後も果敢にチャレンジいただければと思います。