開催期間:2012年6月27日〜2012年11月下旬 大賞賞金50万円

ニュース&トピックス

  • 2012.11.30 受賞作品発表!!
  • 2012.10.5 最終審査進出作品発表!!
  • 2012.9.25 エントリーを締め切りました。最終審査進出5作品発表は10月上旬!!
  • 2012.8.31 読者投票中間結果発表!!

受賞作品発表

  • 大賞(賞金50万円)『銀の棺の一角獣 〜金の騎士に抱かれて〜』雨宮れん/著
  • 優秀賞(賞金10万円)『AEVE ENDING』森モト/著
  • 野いちご賞(JTB旅行券3万円分・東京ディズニーリゾートペアチケット)『六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉』真彩-mahya-/著

受賞おめでとうございます!!

作品講評全体講評

作品講評

大賞『銀の棺の一角獣 〜金の騎士に抱かれて〜』雨宮れん/著
ストーリー、設定、キャラクターの魅力、描写力の総合力で他の作品を圧倒しました。じっくり読みたいけれど、あっという間にページをめくらせてしまう力が作品にありました。ヒロインのアルティナは男性、女性問わず共感を抱けると思いますし、ヒーローはキーラン派とルドヴィク派で人気を二分しそうです。真の悪人がいないという設定も後味がいいです。一部描写で分かりづらいところがあったり、最後の山場の終わらせ方がやや性急だったかなという気もしますが、完成度の高い作品でした。
優秀賞『AEVE ENDING』森モト/著
賛否が分かれた作品でした。ストーリーでは余計なシーンも多かったですし、文章は稚拙なところも見受けられました。設定でもいくつか疑問を感じるところもありました。もっと構成をきちんと練っておくべきです。しかし、そんなところにイライラしながらも読み進めていくうちに、いつの間にか止めることができなくなってしまうパワーがこの作品にはありました。壮大な世界感、オーバープロデュース気味のキャラクターのアクの強さ、これでもかとしつこく迫る暗さとグロさに精神汚染をされた編集部員もいたくらいです。物語の面白さはテクニックではないと思い知らされました。
野いちご賞『六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉』真彩-mahya-/著
戦闘シーン、謎解き、恋愛など主要な要素がバランスよく配されており、テンポよい文体、分かりやすいキャラ設定、などとあいまって面白く読めます。「生まれてきた意味」「強く生きること」といったメッセージ性もあり、読者の背中を強く押してくれる作品でした。しかし、世界情勢や歴史的背景などの説得力の低さ、漫画的な表現、心理描写の甘さなどファンタジーとしてのリアリティに欠ける面があり、本格的ファンタジーとしては物足りなさ感がありました。

全体講評

小説投稿サイト「野いちご」と「Berry's Cafe」を運営している弊社としては、初めてファンタジージャンルに特化した「スターツ出版ファンタジー小説大賞」を実施しましたが、おかげさまで827作品ものエントリーがありました。応募していただいた作家の皆さま、本当にありがとうございました。
さて、初のファンタジー大賞は以下の観点で作品に評価をしていきました。
①ストーリー性(起承転結、ドラマ性、どれだけドキドキ・ワクワクさせることができるか、読後感)
②設定、世界感(非現実の世界をどれだけリアルに思わせるか、面白く詳細に作られているか)
③キャラクターの魅力度
④描写力(情景描写、心理描写のリアルさ、説明的になりすぎてないか)
⑤上記の点で力足らずであってもそれらを補えるだけのパワーが作品にあるか
審査は編集部員と販売部員、書籍事業担当役員で構成する8人が担当しました。審査会はかなり白熱し、意見も大きく割れました。特に優秀賞を決めるのには苦労をしましたが最後は全会一致で賞を決定いたしました。
また、当初予定していなかった「野いちご賞」を新たに設けました。これは『六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉』がファンタジー好きの読者には、説得力が低くやや物足りないが、中高生にはかなり楽しんでもらえるストーリーだと思われたからです。

「スターツ出版ファンタジー小説大賞」は今後も継続的に開催していき、書店の棚を弊社発の書籍で飾っていきたいと思います。今後も一層のご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。

なお、惜しくも選外に漏れた作品は下記のように評価させていただきました。評価順位としてはほぼ横並びです。
『クランベールに行ってきます』山岡希代美/著
前半は読みやすさもあり、ぐいぐいと引き込まれました。キャラも魅力的でした。ただし中盤から物語の動きが止まってしまいました。ロイドの部屋で繰り広げられるラブコメ要素中心になってしまったこと、消えた王子の謎の解決方法が拍子抜けしてしまったところなど、前半の加速感が失速してしまったのが残念。もうひと息でした。
『綺羅、星のごとく』夏木エル/著
文章がうまく安定感があり異世界に自然にトリップできました。感情表現や情景描写も自然でうまいと思いました。ただ、途中の恋愛シーンのあたりは中だるみ感がありました。そしてキャラは優等生的でもっと力強さが欲しかったと思います。ある意味、まとまりすぎていて、他の作品に比べて弱く見えてしまったかもしれません。
『【砂漠の星に見る夢】』望月 麻衣/著
古代エジプトをきちんと時代考証していて、まるで本当にあった話のように思わせる力があります。キャラも魅力的でネフェルとイシスの強さと弱さはもちろんのこと、どの登場人物も個性がよくでています。ただし、全般的に説明が多めでそれが文章のリズムが悪くなり面白さを失わせています。また現代の視点の処理が中途半端で残念です。まったく取り去ってしまうか、もっと意味を持たせるかのどちらかの方が良いです。
『砂漠の舟 —狂王の花嫁—』御堂志生/著
完成度の高い作品で、描写力も高く、途中のオアシスで主人公ふたりが過ごすシーンはまるで映画を見ているかのような錯覚を起こさせます。キャラも魅力的ですが、官能要素に引き摺られすぎてリーンは肉体的な快感でカリムを好きなったのかと思わせてしまうきらいがありました。また、物語の後半はカリムの強さやキャラが発揮しきれていないのがもったいなかったです。

開催期間

2012年6月27日〜2012年11月下旬

※詳しいスケジュールはこちらをご確認ください。

賞金

  • 大賞50万円(1作品)
  • 優秀賞10万円(2作品)

※受賞作品はスターツ出版より単行本として出版(その他の作品も出版の可能性はあります)。
※該当作なしの場合もあります。

対象作品

エントリーは「Berry's Cafe」もしくは「野いちご」で受付けます。
※応募サイト「Berry's Cafe」もしくは「野いちご」でSF・ファンタジー・冒険ジャンルに設定され、閲覧できる小説。
※公序良俗に反するもの、官能小説、差別的表現のある小説、過度な暴力的表現のある小説は不可とします。
※まだ書籍化されていない、もしくは書籍化の予定がない、日本語で書かれたオリジナル作品に限ります。
※他の文学賞との二重応募は失格とします。
※既に他のサイトで公開されたものも応募可としますが、著作権および著作隣接権が完全にフリーであることを条件とします。
※応募作品はスケジュールに記載されているエントリー締切日までに完結させてください。

原稿枚数

小説投稿ページ上で、200ページ以上(1ページの最大文字数は1000字程度)。

応募資格

不問(プロ、アマ、年齢等一切問いません)

応募方法

まずは「Berry's Cafe」及び「野いちご」に会員登録(いずれも登録無料)をして頂き、案内に従ってご応募ください。
※ルールとマナーを守ってご応募ください。
※既に会員登録をされている方は、サイトの案内に従ってご応募ください。

選考方法

応募者は公式応募サイトの「Berry's Cafe」及び「野いちご」に各自で連載を開始。読者が自由に投票を行い、9月下旬に最終審査に進む5作品を選出します。その後、編集部により審査を行い、2012年11月下旬に大賞をはじめとした各賞を発表します。
※「Berry's Cafe」、「野いちご」単独での公開作品は、公平を期すため、サイト別の総投票数をもとに、公開していないサイトでの推定投票数を割り出し、獲得投票数に加味する措置を講じます。

スケジュール

6/27(水)
エントリー開始
7月下旬
投票スタート
8月下旬
読者投票中間発表
9/25(火)
エントリー締切
10月上旬
最終審査進出5作品発表、投票締切り、編集部による審査開始

応募作品多数のため、読者投票中間発表を上位90作品で行っております。
つきましては、最終審査進出5作品決定を9月下旬としていましたが、10月上旬に延期させていただきます。

11月下旬
大賞作品発表

諸権利

受賞作品の出版権、雑誌掲載権、インターネット上への掲載権、映像化権等はスターツ出版に帰属します。受賞作品の、全部または一部をスターツ出版が発行、運営する紙面、インターネット、携帯電話向けサイトで掲載することがあります。

「スターツ出版ファンタジー小説大賞」に関するお問い合わせはtoi@berrys-cafe.jpまでお願いします。
(※携帯メールからの問い合わせの際、迷惑メール対策をされている方は受信対象ドメインにtoi@berrys-cafe.jpを指定してください。)
また投稿やエントリー方法、投票については「Berry's Cafe」へ直接お問い合わせください。

主催:スターツ出版株式会社
スターツ出版株式会社