「お前なんか嫌いだよ」



たぶん私は夏樹主任に嫌われている。



そう、感じ始めたのは一体いつからだったろうか。



入社したての頃はまだ、上手くやれていたと思う。
少人数での飲み会に誘ってもらったこともあるし、失敗しても次から気を付けろと言われるだけで、今みたいにあからさまな嫌悪を向けられることなどなかったはずだ。



「そりゃあ、オマエ、入社三年目のくせに未だに仕事出来ないからだろうが」



そう事もなげに言い放ったのは、同期の内田だった。



「だからって食堂でおつりもらい忘れただけであそこまで冷たい視線向けます?!フツー!!」



そう、陽気な日差しが降り注ぐ賑やかな社員食堂の中、私、七海瑞樹は盛大に叫んで目の前の同期に唾を飛ばしていた。



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