狐と兎
出会って数秒、即恋人。
この物語は誰もが力を制御したり、

増強させたりする“お面”を持っている、とある人里での出来事です。



ただ今の時刻、不明。

でも確実に言えるのは夕日が鮮やかな橙色で沈んで行っている事。

その時間にキルシュは恋に落ちました。

夕焼けに照らされぼんやりと空を見上げている青年、ハルトに。

キルシュは考える間もなく突然の告白をしました。


「今この瞬間、貴方を好きになりました。どうかあたしと恋人になって下さい!」


ハルトはそれに対して“良いよ”とあっさりと承諾をしてしまいました。

その瞬間にキルシュは、ハルトと思い切り恋愛をした後なら死んでも良いと思いました。


「君、名前なんだっけ?」


悦に入っていたキルシュに、ハルトは冷静に聞きました。
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