好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
双子
私、17歳。

名前は真鍋由奈


私には双子の兄がいます。

兄の名前は育。


同じ高校の2年生です。


クラスは違うんだけどね‥




♢♢♢♢♢♢♢♢



父が一昨年亡くなって、今は母が女手一つで私達を育ててくれています。



だから、いつも母は家に居ない…



割と母っ子だった私はちょっぴり寂しくて…



♢♢♢♢♢♢♢♢

≦ジリジリリリ―――≧


けたたましく鳴る目覚まし時計。



私は布団の中から手を伸ばし止めた。


ハッ――!


やばい!!



慌てて起き上がった。



ふっと、部屋の中に立て掛けてある姿見をみると、髪がトサカの様に立っていた。



あぁ…もぅ!最悪!!



私は髪をとかしながら器用に制服に着替える…



『育~!育~!起きて!時間ないよぉー』



私は隣の部屋にいる育に呼びかけた。



隣の部屋といっても、12帖の部屋をベニヤ板で半分に仕切っているだけ…



亡き父が日曜大工で、部屋を分けてくれた訳。



ベニヤ板だからもちろん、声も筒抜け。



筒抜けなんだから、私の目覚ましの音で起きてよ…と思いつつ、
ベニヤ板を叩く……

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