おかしな二人


「えぇっとぉ、ちょっと知り合いと……」
『ふんっ。どうせ、またおかしな仕事を引き受けたんやろ』

ドキッ。

す、鋭いですぞ、水上さん。
やっぱり、盗聴器?

あたしは、また体中をまさぐる。

そんな姿を傍で見ていた凌が、変な顔をしている。
自分の体を触りまくってるんだから、訝るのももっともな話だ。

「えっと。たいしたお仕事じゃあ、ないんですよ。はい」

変なところが真面目なあたしは、仕事を請け負った事自体誤魔化してしまえばいいものを、それが出来ずに正直に話してしまう。
結果。

『そんな可笑しな会社の仕事なんか、せんでええやんっ』

あ、やっぱり。
そうなっちゃうよね、うん。


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