SOS!!誰かいませんか!?
二人

俺はベッドで真田太平記を全巻読み終えると溜め息をついた。




あ~戦国時代に生まれてたら俺なんて直ぐに死んでたろうなあ




槍で、一突きそれもいいのかも知れない。




生き残るのもなかなかキツいもんだよ。




ベッドから身体を起こすとトレーニングルームに歩いた。




トレーニングルームまでの約20メートルの通路は狭く俺は彼女と会わないかと少し期待をしていたが目に見えるのは通路の壁の剥き出しのコンクリートだけだった。




このコンクリートは、どれだけ厚いのだろうかとピーコンの跡を見ながら殺伐とした気持ちになる。




広いトレーニングルームに入ると目で彼女を探したが、五十メートルプールにも彼女の姿はなかった。




俺はマシンで身体を動かして汗をたっぷりかいたが、これだけ鍛えても戦国時代で生き残れる気持ちには、なれなかった。




四十過ぎにしては、いい身体をしていると鏡を見ていると彼女の姿が、鏡越しに見えた。

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