。゚+蜜月+゚。
過去の破片



「ミリア、具合はどうだ」




「もう大丈夫です」




そう言いつつもまだ、食欲が戻らないミリア。




食べると吐き気がするのだ。




「ミリア、あの箱はお前にやる」




部屋のすみにある箱。




・・・・あれは・・・ドレスが入った箱・・・・。




「ありがとうございます・・・」




つい前までなら、飛び上がるくらいに嬉しかっただろう。




今はあまり嬉しくなかった。




ディクスはあれ以来ミリアに優しくしていない。




つまり、いつも通りということ。




だがミリアは、ディクスとカレンのことが気になっていた。




そんな気も知らないディクス。




トイやマリーも今だに屋敷の中にいるのに、会わせてくれない。



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