僕の死に方
死ぬために生きているという実感
 藤見正信の人間性を知るという行為は、計画には関係ない。ほとんど自己満足のようなものだ。
 僕の死を背負うのは、どういう人間なのか。もっとよく知りたいという願望が沸く。

 藤見正信――彼は臆病な性格と隣り合わせに、他人を気遣える優しさを持ち合わせていた。
 いつも、僕まで苛められるようになるのではないか、と気にしている。自分のことはさて置き、だ。
 その点は非常に好感が持てるし、その性格を前面に押し出していけば、皆ともうまくやれるのではないだろうか。
 藤見正信という人間を知れば知るほどに、計画に巻き込んでしまうのが本当に申し訳なく思えてしまうほどだ。

 普通の感覚ならここで、彼を僕の計画に巻き込むことを止めようとするところだろう。
 だけど、僕にとっては逆だった。
 彼を知れば知るほどに、自分の死を背負って欲しい、と思えてくる。
 そもそも、そのために彼の人柄を知ろうとしているのだから。

 僕の意志には、一片の揺るぎも無かった。
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