無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆
プロローグ


小さな頃、パパは沢山のお話しをあたしに聞かせてくれた。

その中でもお気に入りだったのがトナカイのお話し。

サンタが引き連れた赤鼻のトナカイ。

あたしも欲しくて、クリスマスにサンタさんにお願いした。

でも、朝起きて枕元にあったのはトナカイのぬいぐるみで、パパに泣きついた。


「パパぁ~!マリア、ぬいぐるみじゃなくてほんものがよかったのに、サンタさんまちがえたぁ~~!!(泣)」


「あ~よしよし…」

困ったように笑いながらパパがあたしの頭を撫でる。


「愛梨亜!パパを困らせないの!!」


「だって~トナカイほしい!ママのばか!!うわぁ~ん!!」


大声で泣き叫ぶあたしにママはキッチンに立ちながら呆れ顔。



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