亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
アレスの書

予の世界は、予の思うもの全てに値し、予の物である。

予の世界において命ある者は、予に誓いをたてなければならない。
以下の事は、予の下す掟である。


Ⅰ.―――予の世界は、思慮深き人間が国を創り、他の者との均一をはかりながら秩序を治めるべし

Ⅱ.―――治める国は三つ。それぞれの国に予が選んだ人間を王として立てるべし。尚、その血筋でない異なる者は、王座につく事は許さない

Ⅲ.―――魔の者は各国の王にその生涯をもって仕え、魔力によって王の政を支えるべし

Ⅳ.―――国の政は常に正しくなければならない。王の政によって国が乱れる時、次の善なる王が現れるまで、病、天災、争いが続くであろう

Ⅴ.―――王の血筋を絶やしてはならない。三国の血筋が途絶えた時、予の世界に日が昇る事は無いだろう


予の言葉、即ちアレスの言葉は、この世界の誓文とする。


< 1 / 1,150 >

この作品をシェア

pagetop