ツン×ツン オカルト同好会【MENS企画】
2話 あいつ・こいつから…
その夜、お風呂に入り、髪の毛をブローしている時だった。

鏡に映る私の後ろにあいつがいる。

そう、私達は同居している。
もちろん、別々の部屋でだ。

何、勝手に入って来て…。

私は文句を言おうと振り返った。

「ちょっ……。」

あいつが私の口を塞ぎ、あいつの顔が近付いてきた。

ドライヤーの音で気付かず侵入を許してしまった。
武道の心得はあるからこいつなんて…と言いたいが、師範クラスの腕のこいつには悔しいが勝てない。

こいつが口を私の耳に近付けた。

「有沙さんは、感じたんだろ?女の子の霊を…。」

「ム……ググ…!」


口を塞がれていなかったら、どれだけの叫び声になったかわからないくらいに私は驚いた。

こいつは、両腕で私の顔を固定し、両手で口を塞ぎなおした。
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